幸福に通じる心の品格
本書『幸福に通じる心の品格』の目的は、「人生の質を高める」ことだ。最近は「女性の品格」などをはじめ、いわゆる品格本がブームになっているが、本書は人それぞれが持ち合わせている「心」に焦点を当てている。
癖となった考え方や思いを内面から正していくための10のステップを紹介しているが、怠惰であることや悪口を言う癖を無くすなど、その内容に特別な新しさは見えない。だが、それもそのはず。本書の原本とは、1906年に発表された英国の哲学者ジェームズ・アレンの著作、いわば古典であるからだ。従って、100年を経てもなお幸福の拠り所とされる10のステップの“普遍性”こそが吟味されるべきだろう。
多くの啓発本は「仕事で成功したい人」に読まれるという現実がある。しかし本筋としては、啓発本のもたらした気づきによって人は人生をより楽しめるようになり、その効果が仕事にも顕れる、といったものであるはずだ。本書は、そうした本末転倒してしまった感のある“ビジネス啓発モノ”に、やんわりと注文をつけるという現代的な役目を果たすかもしれない。
何かで他人より秀でることを目指す競争社会になりつつあるこの世の中で、クールダウンして見つめ直すことを考えさせられる一冊である。

書籍名:幸福に通じる 心の品格
著者名:ジェームズ・アレン(著)、葉月イオ(訳)
発行元: ゴマブックス
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コメント:1
- ゲスト 08-08-23 (土) 22:51
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